Lotus FE Concept M02T project その3

Lotus FE  Concept M02Tプロジェクトとは
不注意から自損事故を起こし前後カウルが破損したロータス・エリーゼ。修理を始めたのですが、元来のクルマ馬鹿が出て、素敵な仲間に恵まれて、修理&モディファイに...。オリジナルデザインボディーのエリーゼが、構想から2年の歳月を経て誕生しました(フヂイエンヂニアリングとの共同プロジェクト)。

その3 世界に一台のロータス・エリーゼ




純正のデザインは、現代的に格好良く、纏まりもあって悪くない。当然、事故修理となれば純正のデザインに修復するのが普通です。しかし、もし、自分たちだけの、世界に1台のロータス・エリーゼが手に入るとしたら、あなたならどうしますか?

クルマの機能的な部分に拘るのが男性なら、官能的な部分に拘るのが女性です(必ずしもそうではありませんが)。我が家の場合、デザイン的な部分はEが主導権を握っています。我が家のロータス・エリーゼはK&Eとも乗りますから、カウル修復に当たってはEの意見も重要です。Fujiiとの合意を伝え家族会議を行った結果、Eも半ば諦めモードで賛成(するしかなかったのかも知れません)。


そもそもロータス・エリーゼの純正デザインも嫌いじゃありませんが、少し爬虫類系の顔立ちが気になるところでした。どちらかと言うと、シリーズ1の様な愛らしい顔が好きです。これは、K&Eいずれにも共通していて、お互いデザインの気に入っているクルマを挙げると、Ferrarri 250GTO、Aston Martin DB4 Zagato、Alfa Romeo Tipo33、Ginetta G12、Abalth 1000など。かなり偏っていますが、明らかに丸みを帯びた60年代初めから70年代後半までのGTカーのフォルムが好きなのです。そこでネオクラシックをコンセプトにイメージを膨らませました。そして大まかなイメージをFujiiに伝えると、iPadを片手にラフスケッチを書いてくれました。なかなか良い感じじゃないですか。早速、ゴーサインを出して、作業に取り掛かりはじめました。


プロジェクトの途中からは、カーデザインを学んだKentoがデザイナーとしてこのプロジェクトに加わり、K&Eの思いとFujiiのイメージをデザイン画にしてくれるようになりました。

実車はデザイン画ほど車高が低くなく、フロントも長くなく、タイヤも扁平じゃないので、この様なスーパーカーにはなりませんが、イメージを掴むのには非常に役に立ちます。これから出来上がっていくオリジナルデザインのロータス・エリーゼが、どんな形になるのか楽しみでした。

   
フロント周りはK&EとFujiiのイメージが合致して進み始めたものの、リア周りはイメージが固まりません。FujiiはK&Eの意見を取り入れつつも、自社のオリジナルデザインにこだわり、純正のダックテールを破棄して丸みを帯びさせる案を提案。K&Eはピニンファリーナやザガートのイメージを拝借した案を提案。デザイン会議が幾度となく行われました。

リアデザインではテールランプに何を使うかも懸案でした。形もさることながら、パーツは出来る限り入手容易でなければなりません。レーシーでクラシカルな雰囲気に合うランプは、やはり丸型ですが、純正のような2灯ではなく1灯にしようと決めていました。サイズ感も含め幾つかの候補を挙げ、デザイン画を書いて検討する、が繰り返されました。候補に挙がった流用ランプは、アルファロメオMITO、トラックテール(ケンメリタイプ)、エリーゼ純正など。

MITOのテールランプを流用した場合のイメージ

実際にMITOの中古ランプを入手して実車にあてがって検討をしましたが、K&Eの強い意向でエリーゼ純正テールランプを使うことに決定。

図はKが書いたイメージ
こうして、その都度デザインを検討し、時には作製中のカウルで検討を行い、フヂエンオリジナルの、K&Eだけのロータス・エリーゼが形造られていきました。

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